ノバスコシア州基本情報

多くの良港に恵まれたノバスコシア州はカナダ東部に位置し、大西洋に面した4州の中心的な州として知られています。人口約100万人、17世紀ヨーロッパからの移民の流入に伴って、ハリファックスを玄関口として西へ西へと広がって行きました。当初フランスが支配していましたがイギリスとの争いに敗れ、イギリスの支配下に置かれました。未だにアカーディアと呼ばれるフランス系の民族が居住している事実がその名残と言えます。ラテン語でニュースコットランドという意味からもスコットランド系が多く、次いでイングランド系、フランス系、ドイツ系と続き、ヨーロッパ系が人口の約90%を占めています。

オンタリオ州やブリティッシュコロンビア州とは異なり、中華街などの民族コミュニティはありませんが、最近、少しずつアジア、アフリカ、中東からの移民が増えています。また、長い歴史を感じさせる落ち着いた街並みは、訪れる人々の心を魅了します。

大西洋に面しているため、気候も比較的穏やかで内陸部に比べると積雪はそれほど多くありません。また、夏は湿度がそれほど高くないため涼しく感じます。冬は湿度が高いために寒さを気温ほど感じさせません。夏はとても過ごしやすく、一般家庭ではエアコンのある家は極めて少なく扇風機がある程度です。

夏には稀に台風が通ることもありますが、日本のような頻度ではありません。冬は極端に気温が低くなることが少ないため『カナダの厳しい冬』のイメージはありません。

ノバスコシア州の場合、義務教育は5歳（Primary）から始まり、日本の子供たちより少し早く通学開始です。オンタリオ州と同じくカレンダー通りに学年が決まり、Primaryに入学が認められるのは12月31日までに5歳になる子供たちです。学校は9月から始まり、6月末に終了します。そのため、Primary入学時に4歳の児童が含まれていることが珍しくありません。

また、日本のような入学式がないため、学校初日から授業が始まります。

以前は漁業が盛んな州として知られていましたが、最近では海洋油田・ガス田、農業、石膏や重晶石などの鉱業産業の需要が重要視され始めています。その他の産業として、豊かな自然や世界遺産があることから観光業や映画産業にも力を入れています。

また、世界20ヶ国以上で販売されているワイルドブルーベリーについては、カナダ国内でトップの生産量を誇る地域として知られています。ワイルドブルーベリーは特定された地域でしか栽培することができず、その数は5地域のみ。その1つがノバスコシア州になっています。