ケベック州の基本情報
ケベック州の歴史
ケベック州は1534年にフランス人探検家、ジャック・カルティエがアメリカ大陸に到着し、その後1608年にサミュエル・ド・シャンプランによって街づくりが始まりました。当時はフランスの植民地として毛皮交易と布教を中心に発展しました。
1759年の英仏戦争後はイギリス領となり、イギリスをはじめ、アイルランド人、スコットランド人のカナダへの移住が始まり、カナダ全土で英語が広まっていきました。近年はフランス語圏・英語圏のみならず、中東、アジア、アフリカなど様々な国の人々がケベック州をはじめ他州にも移住してきています。
ケベック州の基本情報
広大な領土を誇るケベック州は、日本のように四季の区別がはっきりしています。 また、ケベック州の南部の気候は、季節によって気温の差が激しいという特徴があります。冬は毎年平均3mぐらいの降雪を記録しますが、夏は湿度が比較的高めで暖かく、秋は晴天の日が多くなり、紅葉が見事です。
人口 | 7,903,001人(カナダで2位) |
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面積 | 1,542,056㎢(カナダで2位で日本の約5倍の面積) |
州都 | ケベックシティ |
言語 | フランス語(80.1%)、英語(7.8%)、イタリア語(1.7%)、スペイン語(1.5%)、アラビア語(1.5%)※第1言語です。 |
日本との時差 | 14時間 |
主要都市 | モントリオール、ケベックシティ、ロンゲール、ラバール、ガティノー |
ケベックの気候
観光
ケベックシティ(Quebec City)
ケベック州の州都でもあるケベックシティはヨーロッパ的な魅力に溢れた古都であり、北米独特の歴史的建築物を街のいたるところで見る ことができます。また、古い街並に沿ってレストラン、ファッションブティック、美術館、教会などがあり、ケベックシティだけでカナダ人の衣食住にかかわる文化を全て体験することができます。また、街の南部に流れているセントローレンス川を川沿いにずっと辿っていくと、あの雄大なナイアガラの滝のある五大湖の1つ、オンタリオ湖に繋がっています。
モントリオール(Montreal)
カナダでは第2位、ケベック州では最大の都市であるモントリオールは、モダンな高層ビル群と歴史的な古い建築物が見事に調和し人々を惹きつけています。美術館 をはじめ、ジャズフェスティバルや映画祭などの文化フェスティバル、レストランや公園、おしゃれなエリアの高級ブティックなど、フランス語圏の人と英語圏の人が交じり 合うことによって生まれた、国際性豊かな都市の魅力を感じさせます。地下鉄やバスの公共交通機関も発達し、治安が良いことでも定評があります。海路と陸路の交差地点でもあるため、貿易都市としても有名です。
ホエールウォッチングとタドゥサック(Whale Watching and Tadoussac)
カナダといえば、雄大な自然に囲まれた国として有名ですが、その豊かな自然の恵みを受けて、タドゥサックでは野生のクジラを間近で見ること ができます。このエリアで見ることができるクジラの種類は、シロナガスクジラやザトウクジラなど6種類前後。時期によっては、アザラシやイルカも見ることができます。また、「世界で最も美しい入り江」として有名なタドゥサック入り江もまさに一度は見てみたい観光名所と言えます。
ローレンシャン(Laurentian)
ケベック州の中~北部に広がる高原エリアでは、標高数百メートルのなだらかな山々が連なっています。このエリアには大小さまざまな湖があり、夏には避暑地としてコテージでリラックスする人たちで賑わっています。秋の紅葉の時期にはメープルリーフや白樺が赤や黄色に色づき、「メープル街道」として 素晴らしい景色を見ることができることでも有名です。また、冬には、真っ白な銀世界に変わり、スキーやクロスカントリー、スノーボードなどの ウィンタースポーツアクティビティも体験できるリゾートエリアとしても知られています。モン・トレンブラン(Mont Tremblant)はモントリオールから車で約1時間半の場所にあり、ローレンシャン高原を一望できるリゾート地として地元の人たちから観光客までたくさんの人々が足を運びます。
ガスペジー(Gaspesie)
モントリオールから車で約12時間やや北東に行った、ケベック州の半島の先部分に位置しているガスペジー。巨大な岩が海からそびえたっていて、見る人をみな圧巻してしまいます。ペルセ岩など、ケベック州北部の沿岸地帯の雄大な景色は多くの観光客を魅了します。時期によっては川を上るカナダサーモンを見られたりするかもしれません。また、ガスペジーは大西洋岸に位置しているため、ここで食べるロブスターやサーモンなどの魚介類のおいしさは、カナダの名物の1つになっています。ちなみに、ガスペジーは1534年にフランス人探検家、ジャック・カルティエが上陸した地でもあります。
通貨
ケベック州ではカナダ全国で流通している通貨を使います。$1=¢100。硬貨と紙幣の2種類です。ケベック州 の消費税はGST(Goods and Services Tax)の5%とQST/TVQ(Quebec Sales Tax/Taxes des Ventes du Quebec)の7.5%です。2013年2月まで¢1が流通していたのですが、コスト削減のために廃止されました。
$5 | $10 | $20 | $50 | $100 |
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¢5(Nickel) | ¢10(Dime) | ¢25(Quater) | $1(Loonie) | $2(Toonie) |
教育
ケベック州で働く人口の60%以上が高等教育、または大学教育を修了しており、ケベック州の高等教育は毎年25,000人の留学生を受け入れています。また、授業料はカナダ国内、及び、アメリカを含めても最も安いため多くの人々が手軽に学校に通うこと ができるシステムになっています。
経済
ケベック州の経済は、オンタリオ州についでカナダでは第2の規模となっています。かつては天然資源が豊富な土地として知られていましたが、最近は国内総生産(GDP)の70%を占めるサービス産業と先端技術産業を核とした経済構造に変化しつつあります。また、重要な自由貿易圏の入り口となっているケベッ ク州は、ヨーロッパとアメリカへの輸出を中心とした貿易州としても有名です。現在輸出額の3分の1はアメリカ向けです。ケベック州の企業は教育レベルの高い良質の労働力を求めています。
家賃
ケベック州の住居費は、北米の中でも比較的安く抑えられています。アパートの家賃を例にとってみると、留学生に有名な大都市であるオンタリオ 州のトロントやブリティッシュコロンビア州のバンクーバーと比較して、断然安くなります。例えば、2ベッドルームの場合、ブリティッシュコロンビア州では1ヶ月の 家賃が$1050に対し、ケベック州ではわずか$680で済みます。
文化
ケベック州最大の都市であるモントリオールが文化の中心となっています。フランス語・英語の2ヶ国語圏ということもあって、他州にはないケ ベック州独特のケベック文化が栄えています。
特に、ケベック州のアーティストやクリエーターは海外においても高い人気を博しています。例えば、サーカスで有名な「シル ク・ド・ソレイユ」はモントリオールが発祥の地です。映画「タイタニック」の主題歌になった「マイ・ハート・ウィル・ゴーオン」で有名な歌手の「セリー ヌ・ディオン」はモントリオール郊外の出身です。また、毎年8月下旬から9月初頭にかけ、北米最大規模の映画祭である「モントリオール世界映画祭」が開催 され、多くのハリウッドスターがモントリオールを訪れます。2008年に滝田洋二郎監督の「おくりびと」がこの映画祭で最優秀作品賞を受賞したことも記憶に新しいところです。
また、ケベック州の食文化はフランス系移民の影響でフランスの食文化を受け継いだケベック料理が主体となっており、カナダで最も食文化が発達している州といえます。豊かな自然で覆われているケベック州は、メープルシロップの生産が盛んであり、カナダ全体の生産量の約90%がケベック産です。また、プティーン (Poutine)というケベック生まれのファストフードが代表的なカナダ料理の1つになっています。ユダヤ系移民が生み出したモントリオールベーグルや スモークミートもケベック州の代表的な食文化であり、食べることが好きな人には絶対に見逃せない州です。
祝日
1月1日 | New Year’s Day (Jour de l'An) |
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5月25日 | Victoria Day(Fête de la Reine) |
3月末 | Easter Monday((Lundi de Pâques) |
6月24日 | Quebec National Day |
7月1日 | Canada Day(Fête du Canada) |
9月第1月曜日 | Labour Day(Fête du Travail) |
10月第2月曜日 | Thanksgiving Day(Fête de l'Action de grâce) |
11月27日 | Fête de l'Autonomie |
12月25日 | Christmas(Noël) |
12月26日 | Boxing Day(Lendemain de Noël) |