カナダの各州では、独自の基準に基づいて移民志望者を選考するシステム、Provincial Nominee Program(PNP)があります。サスカチュワン州の場合、カレッジ又は大学において、最低1年間のプログラムを履修し、学校卒業後に少なくとも6ヶ月間サスカチュワン州で就労し、ジョブオファーを取得すれば、留学生向けのPNPを申請することができます。
オンタリオ州では2年以上のカレッジのプログラムを履修しなくてはいけないこと、雇用主の条件(売上規模、カナダ人・永住権保有者のフルタイム就業者数など)が厳しいこと、ジョブオファーはスキルワーカーの職種に限られること、さらに、オンタリオ州は留学生が多いため仕事を得るにあたっての競争率が高いことなどを考えると、半分の就学期間ですみ、しかも失業率がカナダ全州の中で最も低い(2014年)サスカチュワン州のPNPは、カナダ移民を目指す方には魅力的なオプションの一つとなっています。
サスカチュワン州とオンタリオ州移民プログラムの費用比較
サスカチュワン州 | オンタリオ州 | |
---|---|---|
理想的な就学期間 | 1年 | 2年 |
カレッジ授業料 | $7,500.00 – $19,000.00* | $24,800.00 – $28,400.00** (1年間あたり:$12,400.00 – $14,200.00) |
学費以外の経費・保険・施設費など | $2,500.00 – $3,000.00* | $4,000.00 – $7,000.00** (1年間あたり:$2,000.00 – $3,500.00) |
総合学校経費合計 | $10,000.00 – $21,000.00* | $28,800.00 – $35,400.00** (1年間あたり:$14,400.00 – $17,700.00) |
学校入学から永住権取得までの期間(目安) | 2~3年 | 4~5年 |
*サスカチュワン州は1年間の学費・経費です。
**オンタリオ州の費用は2年間の学費・経費です。
留学先としてのサスカチュワンの魅力
1. 自然が豊か
留学先を検討する際にまず考慮しなければならないのは住みやすさ。“Land of Living Skies” (空が生きている土地)と称されるサスカチュワン州では、30以上の州立公園・世界最大の移動砂丘・10万以上の湖などがあり、大都市とは違いゆっくり学業に専念できる環境です。
2. カナダの先住民に触れ合う
サスカチュワン州は先住民の多い地域ですので、カナダの真の文化・価値を学べます。特に先住民と白人の混血で知られる「Métis」の権利・文化保護を求めた決定的な戦いがサスカチュワン州のBatoche地域で行われた経緯もあるので、時代背景を物語る施設が州のいたるところに点在しており、カナダの歴史の勉強にもなります。
3. 綺麗な英語を身につけられる
サスカチュワン州の住民の90%以上が、サスカチュワン州で生まれ育っているので、他の州に比べると住民の英語に混ざりがありません。住民は田舎育ちなので「助け合い」の風習が都市部でもあり、とてもフレンドリーに話しかけてくれます。綺麗な英語を身につけたい方には最適な環境です。
4. カナダで唯一サマータイムを実施していない
毎年カナダでは3月の第2日曜日〜11月の第1日曜日までをサマータイムとし、1時間時計をずらします。それにより軽い時差ぼけや、日本との時差がずれるので連絡がとれにくくなったりするのですが、サスカチュワン州はカナダで唯一サマータイムを実施していません。日本との時差は15時間です。
5. PNPが他の州より緩和されている
サスカチュワン州では労働力を補うため、積極的に移民を受け入れています。カナダ移民を目指す方には、他の州よりも許可されている仕事のカテゴリーが多く、移民の規定もかなり緩和されています。
サスカチュワン州の観光名所
1. Saskatchewan Legislative Building
(サスカチュワン州議事堂)
リジャイナ(サスカチュワン州の州都)のシンボルとしても過言ではなく、まず訪れたら向かいたい観光名所。この州議事堂では、サスカチュワン州政府の歴史を学べるだけでなく、建築時にふんだんに利用されたその豪華な大理石は必見。観光客はエリザベス女王の銅像の前で写真とったり、ローカルの人は目の前に広がる公園でピクニックしたりと老若男女問わず人気。
2. Western Development Museum
(Western Development博物館)
サスカチュワン州の発展・経済の歴史を展示しているWestern Development 博物館は、サスカチュワン州内に4箇所に点在する。それぞれに違うテーマを展示しており、サスカチュワン州をまず知るには最適。
・Moose Jaw:交通機関の歴史
・North Battleford:農業や集落の文化
・Saskatoon:1910年代の急成長期
・Yorkton:サスカチュワン移民の歴史
3. Wanuskewin Heritage Park
(Wanuskewin Heritage公園)
6,000年以上に渡りカナダ(サスカチュワン州)に住み続けている先住民たちの歴史や美術を鑑賞できる施設。また建物内にあるレストランでは伝統的な彼らの食事を楽しむことも可能。先住民の文化に触れることのできる様々なイベントも随時催されていて、お子様からお年寄りまで十分に楽しめるスポット。
4. Cornwall Centre –リジャイナ
レジャイナのダウンタウンに位置するショッピングモールは多くの買い物客や旅行者で賑わうアトラクション施設の1つ。カナダの老舗デパートBayをはじめとした90以上のショップが入っている。衣料品だけでなく、ドラッグストア・フードコート・$1ショップ(Dollarama)・電化製品店などが入っているので必要なものはだいたい揃う。
5. Craven Country Jamboree
毎年夏の訪れを知らせるこのカントリーミュージックフェスティバルは7月に Qu'Appelle Valleyで開催されている。4日間に渡るこの音楽フェスティバルは毎年世界中から2万3千人以上の参加者を集め、盛大に盛りがっている。